交通事故による高次脳機能障害として9級10号が認定されました。

性別 男性(40代)
事故日 平成○○年12月
事故態様 道路を横断歩行中、右から来た自動車と衝突した。
診断名 頭部:脳挫傷、急性硬膜下血腫など
脊椎部:頚椎捻挫・腰椎捻挫
症状 頭痛、平衡機能障害、上下肢のけいれんなど
通院先 M総合病院(約1年6ヶ月間:計17回程度)
治療期間 約1年6ヶ月
弊所への相談時期 事故から約5ヶ月後に正式受任
争点

 いかに高次脳機能障害の立証をするか

解決のポイント

本件のお客様は、事故から約5ヶ月後に初回の打ち合わせ、正式ご依頼を受けました。

事故自体は、加害車両のフロントガラスにヒビが入るような大事故にも関わらず、お客様は、とてもお元気に見え、外見上は、怪我ないように見えました

受任当初は、頚椎捻挫・腰椎捻挫で14級が認定されれば、良い解決かと考えていました。

しかし、受任後、お客様主治医先生のお話を少しずつ詳細にお聞きする中で、頭部(脳挫傷)による怪我の大きさや後遺障害が残存する危険性が見えてきて、高次脳機能障害での後遺障害等級申請に方針を変更しました。

高次脳機能障害として後遺障害等級申請に方針を切り替えたのは、

(1)頭部CT・MRIに明らかな外傷性の損傷所見が得られたこと

(2)脳波に「てんかん」の危険性がある棘波所見があったこと

(3)お客様の自覚症状として、平衡機能障害や不眠、上下肢のけいれんが顕著であったこと

の3点が明らかになったことも主な理由です。

(1)と(2)については、主治医面談の際に、確認できたことで、どんなケースでも、主治医面談を実施し、直接お話をお聞きすることが重要と改めて思いました。

その後は、高次脳機能障害立証スキームに従い、以下の検査を受診していただきました。

(ア)SPECT検査

⇒脳内の血流異常を検査します。

(イ)MRIテンソル

⇒脳内の神経線維の異常を視覚化する検査です。

(ウ)神経心理学的検査

⇒WAIS−V検査などを実施しました。

上記の検査を受診する中で、MRI・CT検査所見に加えて、より詳細な外傷後の脳の状態を確認することができました。

SPECT検査所見等の精密検査受診後は、

(ア)月一回の脳神経外科の経過診察

⇒本件の脳神経外科の主治医先生はとても親切に対応していただき、検査の結果などとても丁寧にご説明していただきました。

(イ)3ヶ月に一回の脳波検査

(ウ)週2〜3回の整形外科的リハビリテーション

の治療を継続しました。

 そして、受傷後約1年4ヶ月後に症状固定とし、後遺障害申請に移行しました。

後遺障害申請の際、

(ア)後遺障害診断書

(イ)脳損傷又はせき髄損傷による障害の状態に関する意見書

(ウ)神経系統の障害に関する医学的所見

(エ)日常生活状況報告

の4点を添付しました。

後遺障害診断書をベースに、補助的な意見書で、脳損傷の状態・障害の程度などを立証でき、最善の後遺障害申請に至りました。

 後遺障害申請から等級認定通知まで、特段、追加の診断書・資料の提出などを求められることがなかったため、弊所の申請に不備なかったということで、自信になりました。

 そして、申請から約3ヶ月後自賠責保険の後遺障害等級第9級10号<の認定通知がきました。

 高次脳機能障害による後遺障害等級が認定されるということは、お客様自身にとっては、とても複雑な現実ではありますが、お客様に少なからず喜んでいただいたので、弊所としてもうれしく思い、賠償面の解決の一助ができ良かったと思います。

まとめ

 高次脳機能障害は、頚椎捻挫などと同様、”見えない後遺障害”として、後遺障害等級の認定に、大変苦労をされているお客様が多くいらっしゃいます。

 本件も同様で、主治医面談やお客様からのヒアリングが不十分であったら、高次脳機能障害について、見落としていたかも・・・と、私自身こわくなりました。

 どんな案件も、まずは、ご本人や現地に赴きいろんな方のお話をお聞きすることが重要であると思いました。

 本件のお客様をお手伝いする中で、弊所は、頚椎捻挫高次脳機能障害など”見えない後遺障害”の後遺障害等級申請・認定を積極的にサポートしていこうと改めて思いました。

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